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『良心をもたない人たち』 

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Martha Staut 著の『良心をもたない人たち』を読みました。
ピンク色の帯に隠れちゃっていますが、原題は"The Sociopath Next Door" (となりのソシオパス)です。

ソシオパス(sociopath)ってもしかするとあまり耳慣れない言葉かもしれませんが、サイコパス(psychopath)なら知ってる人多いですよね? どちらも今は同じ意味で使われている言葉で、反社会性人格障害者とされています。ソシオパスは社会病質者で、サイコパスは精神病質者。私が学生だった頃(今となっては大昔...!)は、社会病質は後天的で、精神病質は先天的って感じでざっくり学んだような記憶がありますが、今はあまり分けることなく同じような意味で使われているそうですね。この本では両方ひっくるめて「良心をもたない人」= 「サイコパス」と訳出されているようです。

この本は、その「良心をもたない人」の定義から始まり、「良心とは何だろう」という議論を展開し、そして、「良心をもたない人たちのエピソード」の紹介に進みます。

息をするように嘘をついて涙で同情を誘い、いともあっさり身内や身近な人を裏切り、無責任で、衝動的で、自分の行動が与える影響については全く考えない... 。ここで定義されている「良心をもたない人」は、「分かっちゃいるけど、ゴメンね」というような罪悪感を一切持たない、というよりも、持てない人々です。「泣く」とか「キスする」といった感情的な言葉と、「座る」とか「テーブル」といったニュートラルな言葉との間で、脳みその反応が殆ど変らないような人々です。

紹介されるエピソードを読んで、「あらまあ、怖いわねえ」で済めばいいんですが、本書によればアメリカでは25人に1人が「良心をもたない人」なんだそうで、これって思いのほか多いですよね。そこそこのテーブル数があるレストランに行けば、そこに1人は「良心をもたない人」がいてしまうような計算ですもんね。アジアというか日本ではその確率がぐんと低くなる、というような記述をどこかで見たような気がするのですが、この本だったかな。学校や社会や家庭での道徳教育が寄与しているのではないかと考えられているのだとか(うろ覚えだけど)。

いずれにしても、存在はしてしまう、サイコパス。この本には「良心のない人に対処する13のルール」が紹介されています。サイコパスの標的にされる人は自分を責めてしまいがちなのだそうですが、強い心を持って現状を分析し、サイコパスとの関係を断絶する方向に持って行くのが良さそうです。もちろんサイコパスは色んな手で同情を買おうとするのでしょうが、負けてはダメです。まずは、自分が関わっている人を信じても大丈夫かどうか... 悪事や不適切な行動を取る人が、くりかえし同情を買おうとしたら、疑いましょう。この本にはそう書いてありました。ふむふむ。

サイコパスについて、そしてサイコパスから心身を守る方法について詳しく書かれているこの本ですが、「良心」についても多くの事が書かれています。良心の歴史、心理学テスト、存在意義、良心を持つことのメリット等々。たとえるならコインの裏表のような、精神病質と良心。この2つについて、同時進行で学ぶことができる一冊でした。

何年も前から気になっていた「良心をもたない人たち」、やっと読めてよかったです。
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カテゴリ: 【2】 サイコパス 

テーマ: 心理学いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2013/06/22 Sat. 12:26    TB: --    CM: --

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