【自分メモ】

フリーランス翻訳者の読書メモ

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『The Future of Lying』 

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Slate Magazine 2013年2月26日付の記事『The Future of Lying -- Can society survive if computers can tell fact from fib?』を読みました。
私たちの言葉には、日常的に「嘘」と「真実」がまじりあっています。保護者やら先生やらから「嘘をつくのはいけないことだ」と言われ、私たちもそう信じて育つわけですが、それでも、嘘はつきます。

この記事によると、私たちは平均して1日に1.65回嘘をつき(ちなみに、男性の方が女性よりちょっぴり多いらしいですよ)、だいたい54%の確率で他人の嘘を見分けることができるそうです。54%。私は、「あれ、思ったより低い数字...」って思いました。みなさんいかがでしょうか。

さて、上述のように、私たちは日常的に嘘をつくわけですが、嘘にもいろんな嘘がありますよね。悪質なものから、そうでもないものまで。悪質な嘘は、一般的に、他人をだまして利益を得ようとする嘘ですね。本当に悪質なものは、もちろん犯罪です。では、反対に「そうでもない」嘘とは...?

誰にでも経験があると思います。

道を歩いてて誰かにぶつかっちゃった。そうすると「あ、すみません」って言いますよね。相手も「すみません」って言ってくれたり、軽く頷いてくれたりして、その後はお互い、自分の人生に戻っていくことができますよね。じゃあ、「あ、すみません」と言った瞬間、本当に「すまなかった」って思っているかというと... なんとなく反射的に言ってるのであれば、その「すみません」は「嘘」ということになりますね。

でも、この嘘は生活の中の潤滑油のようなもの。誰も傷つけないし、むしろみんなにとって「良い」嘘ですよね。

そういえば、少し前の記事「ちょっぴり優しい嘘、に思いをはせる 」でも、認知症患者さんを助けるための優しい嘘について書きました。嘘と一口に言っても、いろんな嘘があって、私たちはそれを使い分けながら暮らしているんですね。

では、もし、嘘をつくとコンピュータにバレる、そんな未来がやってきたとしたら...?

2007年に、嘘検出アルゴリズムみたいなのが開発されたそうなんです。私たちは54%の確率でしか嘘に気付けないけど、このアルゴリズムは嘘のパターンを学習していくそうなんですよ。人は嘘をついている時こんな風にしゃべる、本当のことを言う時はこんな風に話す、というような感じで。

技術ってすごいなーって思いますよね。
でも、私たちが望む未来って、私たちが望む技術って、そういう感じ?
悪質な嘘、潤滑油としての嘘、そしてその間にあるいろんな質やレベルの嘘。様々な要素が複雑に絡み合って出来上がる多種多様な嘘が、「嘘」の一言で片づけられてしまう未来?

色んな技術やツールが開発されて発達されているけれど、私たちがしっかり注目しておかなければいけないのは、私たち人間の未来。複雑で繊細な心を持った人間の未来。人間と技術/ツールって分けて考えられがちだけど、ツールはあくまでもツール。私たちが使ってこそ意味や価値が生まれるんですよね。それをしっかり覚えておかなきゃ。

そうすれば、「悪質」な嘘だけを検出し、それ以外の嘘はスルーしてくれる... そんな技術が生まれるかもしれないものね。

人間と技術の共存。これからも議論が続いていく分野なのでしょう。
何の気なしに読んだ記事だったけど、思いがけず興味深かったな。
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カテゴリ: 【1】 人間関係 

テーマ: 心理学いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2013/03/15 Fri. 22:40    TB: --    CM: --

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