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フリーランス翻訳者の読書メモ

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『がんばりすぎずにしれっと認知症介護』 


工藤広伸 著の『がんばりすぎずにしれっと認知症介護』を読みました。

遠距離認知症介護6年目のくどひろ氏こと工藤広伸氏による、「まるで何事もなかったかのような "しれっと"介護の指南書」第三弾です。

医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得』(その時の記事はコチラ)と『医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得』(その時の記事はコチラ)を読んだ上での、今回の『がんばりすぎずにしれっと認知症介護』ですが、読んだ直後の感想は「相変わらず、素晴らしすぎる...!」でした。語彙力不足な感想ですが、正直な気持ちです。

本書は、「過去2作の良いところ」に「優れたリフレーミングスキル」をプラスした、介護者の心身の負担を減らすための介護指南書です。

過去2作の良いところはそれぞれ過去記事の通りなのですが、今ここで改めて言及しておきたいのは、介護(特に長距離)に便利なガジェット類が紹介されていることです。いまだに「家族が24時間つきっきりの完璧な介護」を美徳として押し付けたり、当然のこととして求めたりする風潮が根強いなか、使える便利ツールは迷わず導入する著者の姿勢は素晴らしいと思うし、どんどん世に広まってほしいと思うし、私自身もいつか必要になった時には大いに参考にしたいと思います。本書では「介護者の幸せが被介護者に伝染する」というような意味合いの言葉が何度か繰り返されていますが、こういったツール類は間違いなく介護者の負担を減らして幸せをサポートしてくれるものだと思います。

さて、今作で私が「すごい!」と思ったのは、著者の優れたリフレーミングスキルでした。リフレーミングを超ざっくり定義すると「見方を変えること」です。本書にも取り上げられていますが、有名な例として、半分水が入ったコップを見て「もう半分しかない」と思うか「まだ半分ある」と思うか、というのがあります。本書では、著者が介護の「もう半分しかない」を「まだ半分ある」に変えていく過程が数多くそして分かりやすく説明されています。前作『医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得』を読んだ時にも著者の「思考の柔軟性」を心からすごいと思いましたが、今回はそれがリフレーミングスキルとしてさらに効率的・効果的に発揮されているような印象を受けました。おそらくこれが6年間の積み重ねの成果なのだろうなと勝手に想像して勝手に感心しています。ほんとすごい(またまた語彙力・笑)。

よく「自分を幸せにできるのは自分だけ」とか「自分の機嫌を取れるのは自分だけ」というような言葉を耳にします。日常生活の中ではなかなか実感のわかない言葉かもしれませんが、本書にはその生きた事例が豊富に収録されています。もちろん本書のテーマである認知症介護に沿ったものではありますが、誰がこの本を読んでも「なるほど、こう考えれば、気持ちがラクになるし、心にも余裕が生まれるのか~」と学べることと思います。

その他にも本書には、人的リソースを利用することの大切さ、共感疲労への対応、悩み相談口など、とにかく「介護者の気持ちをラクに」するための情報が満載です。とかく苦労や悲劇がフォーカスされる認知症介護ですが、ちょっぴり意識して視点を変えてみることの重要性を学ぶことができる一冊でした。
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カテゴリ: 【3】 認知症 

テーマ: 認知症いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2018/07/13 Fri. 23:40    TB: --    CM: --

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