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『What you can do to prevent Alzheimer's』 



リサ・ジェノバ氏によるTEDプレゼンテーション『What you can do to prevent Alzheimer's』を観ました。

「リサ・ジェノバ」という名前にピンとこなくとも、若年性認知症をテーマにした映画『アリスのままで』ならピンとくる方いらっしゃるかもしれませんね(ちなみに「若年性」は65歳未満の発症)。ジェノバ氏は神経科学者であり、同映画の原作者でもあります。

プレゼンテーションの主題は「アルツハイマー病を防ぐためにできること」で、アルツハイマー病の基礎、リスク要因、予防方法に関する情報で構成されています。まだ日本語字幕はありませんが、そのうちつくかなと期待しています。

アルツハイマー病の基礎については、現在解明されている病気の原因やメカニズムがさらりと説明されています。分かりやすいイラストが使われているので、それを見るだけでもなんとなく仕組みが理解できるかもしれません。さらに詳しく知りたい場合は、Newton 2017年3月号「アルツハイマー病研究最前線」が分かりやすいかなと思います。

認知症のリスク要因は、睡眠不足、喫煙、肥満、糖尿病が代表的なものとして広く知られています。最大のリスク要因は加齢なのですが、その他のリスク要因については、まあなんといいますか、体に悪いことは脳にも悪いよ、ということですね。私はこれまで、体と脳の健康を全くの別物として捉えている人に出会ったことが数回ありますが、両者はつながっているので、健康についてもワンセットとして考える方がいいんじゃないかなと思います。

肝心の予防方法なんですが、先ほど書いた通り、認知症最大のリスク要因は加齢です。残念ながら加齢を止めることはできないため、「予防 = 発症を遅らせること」と考えた方がよさそうです。ここで発症を遅らせるのに効果的な手段なのですが、ジェノバ氏によれば認知力の「貯金」がその一つなのだそうです。

認知力の「貯金」は、「たくさん脳を使ってその認知機能をうんと高めておけば(貯金)、後にアルツハイマー病で脳が委縮してしまっても、その貯金を使って比較的「普通」に生活を送れる」ということを意味します。貯金を増やすのに必要なのは「新しい刺激」、とジェノバ氏は言います。例えば、本を読んで新しい知識を仕入れる、といったことですね。クロスワードパズルのような脳トレは一見認知症予防に役立ちそうな印象ですが、これは「知っている単語を思い出す」というアクティビティであるという理由から、そんなにおすすめではないような感じでした。そういえば、2016年秋に発売された「クロワッサン特別編集 認知症を生きる」でも、認知症専門医が「脳トレをたくさんやっても、脳トレが上手になるだけ(つまり認知症の予防にはならない)」とコメントしていました。すでにできること(脳トレの例で言えば足し算とか)を繰り返し行うのではなく、好奇心を持ってなにか新しいことを試してみたり学んでみたりする方が、「貯金」につながるのかもしれませんね。 

今回のプレゼンテーションに特に目新しい情報はなかったものの、アルツハイマー病に関する基本的な情報を得るのには良い動画だと思います。上述のとおり日本語字幕はありませんが、ゆっくりで聞き取りやすいプレゼンテーションだし、音声と連携した文字起こし原稿を見ることもできるので(「View interactive transcript」を選択)、もしご興味ある方いらっしゃったら、ぜひ。


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カテゴリ: 【3】 認知症 

テーマ: 認知症いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2017/05/20 Sat. 18:18    TB: --    CM: --

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