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フリーランス翻訳者の読書メモ

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『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』 



大嶋 信頼 著の『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』を読みました。
振り回されてしまうのは他人がかける暗示のせいで、その暗示を断ち切る対抗策もこれまた暗示。その仕組みを「ミラーニューロン」という観点から説明します。

私たちは多様な他者との関係の中で生活しています。人生を通じて自分と関わる他者が変わっていくことはあっても、他者の存在が消えることはない、と言えるでしょう。

そんな他者との関係が常に楽しく心地よいものであれば良いのですが、そうもうまく運ばないのが世の常だったりしますよね。この本はその「うまく運ばない」現象の一つとして「他人に振り回されてしまう」という状態に焦点を当てています。ある人にイヤなことを言われたのがずっと心に残っていたり、ある人が不機嫌になっているのは自分のせいなんじゃないかとビクビクしたり・・・。常に他人の言動を気にし、それに支配されている状態。それがつまり「他人に振り回されている」状態です。

「振り回される」という表現を使うと「振り回されてしまうほど弱い人間」であることが問題なのかと思ってしまいそうになりますが、この本では「ミラーニューロン」にその原因を見出しています。

「ミラーニューロン」というのはその言葉通り「鏡」のような役割を持つ脳の神経細胞です。「共感細胞」、「ものまね細胞」と呼ばれるように、他人の行動や感情を拾い、自分のものとして処理してしまいます。この考えをベースに、他人に振り回されてしまう人というのは、近くにいる人の不安や怒りなどの感情を拾い、それに悩まされ、自分より他人を優先して行動してしまう人、と著者は主張します(なるほど)。

このように他人の感情がミラーニューロンを介して自分の感情に侵入する状態を本書では「他人に暗示をかけられた状態」としていますが、その対抗手段もまた暗示です。状況に応じて自分自身にかけられる暗示がいくつか紹介されています。例えば、「他人の劣等感が自分の劣等感に変換されて、他人と比べて自分のダメさが気になる場合の暗示」、とか、「今感じていることが他人の感覚なのか自分の感覚なのか区別がつきにくい場合の暗示」とか、「人の気持ちばかり考えて言いたいことが言えない場合の暗示」とか。暗示は複数ありますが、それらをまるっとまとめて言えることは、「自分を不快にさせる相手の気持ちを理解しようとしてはいけない」、ということですね。相手の気持ちを理解しようとすると自分の目線が相手に移り(本書では「憑依」と表現されています)、相手目線で自分を見下し、その結果不快感が増すとともに、自分がその相手に支配されてしまう存在になってしまうからだそうです。つまり、相手と自分との間には、感情の侵入を防ぐ厚く高い壁が必要なのですね。

最後の章は「もう二度と他人の言動に動かされない」というタイトルで、ミラーニューロンの活性化によって自分を振り回す人をいい人に変えてしまう方法や不快なことを押し付けてくる人をかわしてしまう方法を学びます。事例を読んでいて「本当にこんなにうまくいくの~?」とちょっと疑問に思ってしまった瞬間もありましたが、実際にやってみないと判断できませんよね。なにかの機会があったら試せるように、覚えておこう・・・。

一見「性格の問題かな?」とか「過去のトラウマが原因なのかな?」などと思えるような対人関係の悩みが脳のしくみという観点で説明されていて、とても興味深く読み進めることができました。本書で紹介されていた悩みには私もいくつか心当たりがあったりするので、この本で紹介されていた自己暗示もそのうち試してみたいなと思います。効果あるかな~?


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カテゴリ: 【1】 人間関係 

テーマ: 心理学いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2016/12/05 Mon. 15:27    TB: --    CM: --

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