【自分メモ】

フリーランス翻訳者の読書メモ

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『娘になった妻、のぶ代へ』 



砂川 啓介 著の『娘になった妻、のぶ代へ  大山のぶ代「認知症」介護日記』を読みました。


しっかり者で頭がよく、料理も上手で世話好きで、認知症予防にと脳トレに励んでいた妻が認知症に・・・。

2012年の秋にアルツハイマー型認知症と診断された大山のぶ代さん。彼女を支える老老介護の日々が、ご主人砂川氏の目線で描かれています。

芸能人だから一般人と症状が違うとか進行が遅いとか全くないですし、芸能人だから老老介護もラクラク余裕なんてことも全くありません。大山さんの症状は確実に進んでいくし、老老介護の負担は著者に重くのしかかっていきます。大人の体を支えるような介護は本当に大変ですし(介護者がケガをしてしまうことも)、意思の疎通がうまくいかなければ苛立つこともあるでしょう。著者にとっては特に認知症を公表する前の数年間、すべてを一人で抱え込み、それはそれは大変な毎日だっただろうと思います。しだいにお酒の量が増え、ニュースで「認知症介護を苦に心中」といった記事を読むたび他人事ではないと感じる日々。「心が折れてしまいそう」と何度思ったことでしょう(このあたり、読んでいて辛かったです・涙)。

認知症を公表することには最後までためらいがあったそうです。
「認知症だと言ったら世間がどう思うだろうか」と心配されていたそうですが、やはり芸能人だからこそ・・・なんでしょうかね?

でも、公表したことで(もちろんマスコミからの注目はすさまじいものだったと思いますが)、著者も大山さんも多くの励ましを得ることができたそうです。特に著者は公表することで、大山さんの認知症に本当の意味で向かい合うことができるようになったそうです(それまではどうしても認めるのが難しかったそう)。

公表したことで著者の肩の力が抜けたのが良かったのか、その頃から大山さんの症状も少し変わってきたのだとか。認知症の心理行動症状(BPSD)に改善を見られることを「治る」と表現するコウノメソッド風に言えば、大山さんも少し「治った」と言えるのかもしれません。もちろん認知症の症状は毎日変わっていきますが、以前よりも状況を把握できたり、受け答えがスムーズに行く日もあるそうです。

必死になって大山さんの認知症を世間から隠していた日々から、その負担に耐えかね公表を決断し、公表したことで気持ちに余裕が生まれ、自分自身の人生もしっかり楽しもうと考えられるようになった著者の老老介護生活。これまでの体験を一人の男性、一人の夫として振り返るこの一冊には、これから身内の介護者になるかもしれない多くの人に向けた大切なメッセージがたくさん含まれていました。もちろん、介護者と被介護者との関係はそれぞれですし、介護が必要な状況も人それぞれなのですが、それでも参考になる言葉を多く見つけることができると思います。

これからも著者ご夫妻ができるだけ長く、穏やかな暮らしを続けられますようにと心から願っています。

  

少し前にふらりと鎌倉に遊びに行ってきました。銭洗弁財天でお金を洗い、鶴岡八幡宮にお参りし、小腹が減ったところで軽くごはん。この日はマーサー系列の「BRUNCH KITCHEN」に行ってみました。ゆったりとした気持ち良いお店で、お料理も美味しかったです♡

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カテゴリ: 【3】 認知症 

テーマ: 認知症いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2016/06/27 Mon. 10:00    TB: --    CM: --

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