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フリーランス翻訳者の読書メモ

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『古代ローマ人の24時間 ― よみがえる帝都ローマの民衆生活』 

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アルベルト・アンジェラ 著の『古代ローマ人の24時間 ― よみがえる帝都ローマの民衆生活』を読みました。


長く続いたローマ帝国の歴史の中でも、その勢力が最も拡大していたとされるトラヤヌス帝治世下のローマ。当時ここで暮らした人々の日常がいきいきと描かれたのがこの『古代ローマ人の24時間』です。

時は西暦115年。とある火曜日の夜明け前が私たちの旅のスタートです。

まずは当時のローマに建てられていたいわゆる「戸建住宅(ドムス)」や「集合住宅(インスラ)」の中を見て回り、それぞれに暮らす人たちの身分や生活を観察します。日が昇り朝食の時間が終われば、雑用に出かける人々を追って街の中へ。広場で家畜市場や奴隷市場での取引を見学し、今で言う「小学校」の授業風景を脇に見ながら(子供が先生に叱られる様子は昔も今も一緒!笑)、裁きの場でありつつも市民のエンターテイメントとして確立されていた裁判を見学し、ローマの一大観光地であるコロッセウムで剣闘士と猛獣のたたかいに手に汗を握り、「テルマエ・ロマエ」でもおなじみの公衆浴場へ・・・。

古代ローマ探索はわりと忙しいペースで進んでいきます(各章が「午前8時30分」というように時間になっています)。特に午前中があわただしいのは、当時電気がなかったせいでしょうね。日が暮れたら真っ暗・・・!

それはともかく、活字を読んでいるはずなのに、すべてが映像として目の前に広がる本当に不思議な本です。例えれば、「世界ふしぎ発見」のミステリーハンターになって現地のガイドさんに当時の街を案内してもらっているような感覚でしょうか。その時代に流行った髪型や身分によって変わる服装、日々の食事、店で売られているものなど、当時の暮らしのさまざまな側面が、著者の卓越した描写力で臨場感たっぷりに脳内に再現されていきます。市場で交渉する人々の声が聞こえ、目の前に列柱廊が伸び、街の喧騒が聞こえ、コロッセウムの観客のどよめきで空気が震え、さらには公衆浴場の床で転んだ人の「ビターン!」という痛い音さえも聞こえてくるようです(笑)。

午後にはまたコロッセウムへ。ショービズ前提で建てられたこの闘技場では、先ほどの「剣闘士 vs 猛獣」に続いて、公開処刑、そしてメインイベント「剣闘士 vs 剣闘士」が行われます。かなりグロテスクな描写があるので注意といえば注意なのですが、これも当時の日常の一部です。

最後は夜の宴へ。街の権力者から夕食に招かれた夫婦について行き、そこで宴の様子、厨房で働く奴隷の様子、そして当時ふるまわれた料理の数々を知ることができます。西暦115年のテーブルマナーは現代のそれと大きく違うため驚くことが多く、また当時の料理は今私たちが思い浮かべる「イタリア料理」とはまるで異なり、非常に読み応えのある章でした。

夜が更け、街は眠り、そして夜明けがくればまた新しい1日が始まる・・・そんなことを考えながら、古代ローマ24時間の旅が終わっていきます。

こんなに読み終わりたくない本に最近出会ったかしら?と思いたくなるほど楽しめた本でした。そして訳者あとがきを読んで気付いたのですが、この本の著者は、イタリア国営放送の人気サイエンス番組「スーパークォーク」のキャスター兼企画・監修者なのだそうです。どうりで活字が映像になって脳内に展開されるわけですね!納得、納得~!!

同著者によるこの古代ローマシリーズ、たしかあと2作品あったと思うので、機会を作って読んでみたいと思います♪

  

木場にあるインド料理屋さん「カマルプール」に行ってきました。「孤独のグルメ」にも登場したお店だそうです(観たはずなのに、すっかり忘れてた~)。大人数であれこれオーダーしたお料理は全て大満足の美味しさ!楽しく賑やかなひとときでした♡

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カテゴリ: 【6】 読書あれこれ

テーマ: 読書いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2016/04/26 Tue. 10:00    TB: --    CM: --

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