【自分メモ】

フリーランス翻訳者の読書メモ

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『When Illness Makes a Spouse a Stranger』 

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The New York Times紙 2012年5月5日付記事『When Illness Makes a Spouse a Stranger』を読みました。
かなり前の記事なのですが、考えさせられることが多く、お気に入り登録して数か月に一度読み返していたりしました。せっかく記録ブログを作ったので、今日はこの記事について書いてみたいと思います。

この記事は、「前頭側頭型認知症」という、珍しいタイプの認知症に向かい合うアメリカ人ご夫妻のお話しです。

前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉と側頭葉が委縮するタイプの認知症です。これらの部分が委縮することから、言語機能や人格に問題が発生します。認知症の中で最も発症頻度の高いアルツハイマー型認知症では「物忘れ」が見られますが、前頭側頭型認知症ではそれが最初のうち発生しないため、残念ながら誤診が発生することもあるようです(脳梗塞、抑うつ病、躁うつ病等)。この記事で紹介されるフレンチ夫妻の場合、夫の性格が変わってしまい、夫婦間のコミュニケーションがうまくいかなくなったり、職を失ったりしたことから、妻は夫に失望し、離婚まで考えていたそうです。ところがその後、夫に言語機能障害が発生。病院に相談し、最終的に前頭側頭型認知症と診断が下ったのでした。

そこから、2人で病気に向き合う生活が始まります。

前頭側頭型認知症の症状がどのように発現するかは人それぞれで、大人しかった人が暴力的になったり、優しかった人が暴言を吐くようになったり、真面目だった人が万引きをする例もあるそうです。記事で紹介されているフレンチ夫妻の場合は、暴力や異常な行動はなかったものの、歩行能力と言語機能が失われてしまいました。

暴力や異常な行動はなくとも、介護生活は、精神的にも身体的にもラクなものではありません。記事の中では妻の苦悩が多く語られています。そして私は、それは決して他人事ではなく、いつ自分が同じ立場に置かれることになってもおかしくないなと思うのです。私がこの記事をたまに読み返すのは、フレンチ夫妻に未来の自分の姿を想像し、重ね合わせてしまうからかもしれません。

自分の家族が認知症を患ったら、私は早い段階でそれに気付くことができるだろうか。そしてすぐに医師に相談することができるだろうか。患者となってしまった家族をどう支えていったらいいんだろうか。そして、自分はどうやって自分を支えていけばいいんだろうか。

記事にありました。「これまでにどんな症例があったのかは教えてもらえる。でも、これから何が起こるのかは教えてもらえない」と。そんな状況の中で、いったい私は何をどうすればいいんだろうか。どこに助けを求めればいいのだろうか。

... いや、そんなことを書いてたって、もしかしたら自分が先に発症して介護される立場になるかもしれないですよね。その可能性は十分自覚しています。でもやっぱり、愛する家族にもしもの時が訪れると仮定して、今のうちに少しでも情報を集めて勉強しておきたいな、と思うんですよね。

もちろん、人生を終えるまで、その必要がないままでいられればいいのですけれど。
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カテゴリ: 【3】 認知症 

テーマ: 認知症いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2013/01/06 Sun. 01:23    TB: --    CM: --

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