【自分メモ】

フリーランス翻訳者の読書メモ

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『パーソンセンタード・ケア―認知症・個別ケアの創造的アプローチ』 



スー・ベンソン 著の『パーソンセンタード・ケア―認知症・個別ケアの創造的アプローチ』を読みました。


「パーソンセンタード・ケア」とはトム・キットウッドが提唱した認知症ケアへのアプローチ手法。「認知症の方を一人の"人"として尊重し、その人の視点や立場に立って、その人を理解してケアを行おうとする」認知症ケアの考え方だそうです。

「パーソンセンタード・ケア」は、認知症ケアについて書籍やウェブサイトを読む時に「ユマニチュード」と並んでかなりの頻度で目にする言葉ですね。少し前に「ユマニチュード」については入門書を読んでみたので(その時の記事はコチラ)、今回は「パーソンセンタード・ケア」の入門書を読んでみることにしました。

この本は、「パーソンセンタード・ケア」の実践例で構成されています。

認知症になった人は生まれてこのかたずっと認知症だったわけではなく、さまざまな人生経験を積んだ個性豊かな人々です。その経験が心理・行動的症状の理由となっている場合があり、「パーソンセンタード・ケア」ではそこを理解することで、認知症の人の心を満たし、結果として症状の軽減につながるようです。実践例は12編収録されていますが、どれ一つとして同じものはありません。読み進めていくに従い、通り一辺倒なケアというのは介護される側にはあまり響かないのかもしれないなあと感じました・・・が、介護者にのしかかる負担を考えてしまうと、「パーソンセンタード・ケア」ってとても理想的だけど難しいことなのかなと考えてしまう一瞬も。

実践例を読んでいて気付いたことがもう一つ。「パーソンセンタード・ケア」にはその人の歴史を知ることが重要そうなのですが、その鍵となるのはご家族の方が語る思い出だったりエピソードだったりするんですね。しかも、この本を読んでみると、心理・行動的症状の原因となるのは、どうやら過去に経験した辛い出来事や悲しい出来事が多い様子。となると、そのようなエピソードを語るご家族のいない、身寄りのないお年寄りはどうなるのでしょう?友人を辿ることができればよいのでしょうけれど、それもなかなか難しいですよね。本人から昔の思い出を聞き出せればそれをヒントに対応、ということなのかしら。

と、少し疑問は残りましたが、もっともっとたくさんの関連書籍を読めば、そこに答えはあるのでしょう。今回は「パーソンセンタード・ケア」がどのような感じのケア手法で、どのようなやり取りを通じて実践されるのか、という基本的なところを少しだけ理解できたような気がします。

  


映画『アリスのままで』(←注:音の出るサイトです)を観に行きました。原作を読んだ時から、映画を心待ちにしていました。この映画の中で語られたことも語られなかったことも含めて、いろんな病気がそうであるように、認知症も当事者だけでなく周りにもさまざまな影響を与えますね。観ているうちに色んな思いがあふれ出てくるような作品でした。

映画の後は、感想を話しながら小龍包♪

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カテゴリ: 【3】 認知症 

テーマ: 認知症いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2015/07/29 Wed. 13:56    TB: --    CM: --

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