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『Should Alzheimer's Patients Be Allowed to Have Sex?』 



SCIENCE OF US 2015年4月15日付の記事『Should Alzheimer's Patients Be Allowed to Have Sex?』を読みました。
この記事は、The New York Times2015年4月13日付の記事『Sex, Dementia and a Husband on Trial at Age 78』を受けて書かれたものです。米国アイオワ州の老人ホームに暮らす重度認知症の妻をレイプしたとして、その夫が性的虐待容疑で逮捕、裁判が始まったというのが超ざっくりとしたあらすじです。夫との性行為に同意できる判断能力を妻が持っていたかどうかが争点なのだろうと思うのですが、被告弁護人の「見舞いに来た夫と笑いあったり、手をつないだり、おしゃべりするのが楽しそうだった、ということがその時点では愛情を理解できていたことを示すのでは」という質問に対し、「妻の反応は本能的なものであって、判断能力を示すものではない」というのが医師の回答だったようです。ちなみに夫には以前から「妻には判断能力がない」と伝えられていたそうですが、認知症患者の判断能力の有無というのは、誰に決める権利があるのでしょうね? SCIENCE OF USではこのThe New York Timesの記事を紹介したうえで、社会の高齢化と認知症患者の増加に伴い、このような問題に対する対策が早急に必要になるだろうとしています。

SCIENCE OF USでは続いて、認知症患者が自分の配偶者以外の人に好意を寄せてしまう例も紹介されていました。この場合、これを「不貞」とするべきなのでしょうか。それとも「病気だから」と割り切り、受け入れるべきなのでしょうか。映画『アウェイ・フロム・ハー君を想う』でも、認知症を患った妻が介護施設で夫以外の男性に好意を寄せてしまう様子が描かれていました。先ほどと同様に認知症患者の判断能力が焦点となる問題で、これも近い将来、なんらかの対策が必要なのだろうなと思います。

世の中なんとなく、高齢者や障害を持つ人の性は大きな声で議論されない雰囲気ですよね。SCIENCE OF USの記事でも、「障害を持つ人の性行為や性的欲求の現実から目をそらす人が多く、それが自分の親である場合はなおさらだ」というようなことが書かれています。そのような空気の中認知症患者の性問題は「見て見ぬふり」されることが多く、この記事を読む限り、ほとんど何の対策も確立されていないのがアメリカの現状のようです。日本も同じでしょうか。でもだからといって、今後認知症患者数が増えていけば、遅かれ早かれ見て見ぬふりができなくなる問題だろうと思います。

SCIENCE OF USは、介護施設で適用できるガイドラインの作成が急務だとしています。強い抵抗や反発を生むテーマではあるかもしれませんが、多くの支援・協力を得て、できるだけ早く完成するといいなと思います。
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カテゴリ: 【3】 認知症 

テーマ: 認知症いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2015/05/02 Sat. 19:10    TB: --    CM: --

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