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『認知症になったら真っ先に読む本』  



岩田 明 著の『認知症になったら真っ先に読む本』を読みました。


タイトルがとにかく気になっていました。「認知症になったら真っ先に」というのは診断が下った直後であって治療が開始される前というタイミング。つまり、治療について患者に知っておいてほしい情報が書かれた本なのだろうなと。

この本では、誤った投薬や紋切型の投薬で病状が悪化してしまうこと、著者が行う治療法「コウノメソッド」ではサプリや漢方を併用して様子を見つつ治療薬の用量を柔軟に調整していること、効果のある治療の実現には地域の介護専門職との連携が必要であることなどが説明されています。

認知症の進行を抑えるために治療薬は必要です。でも、誤診によって症状が悪化するような薬が出されてしまったり、正しく診断がされたとしても用量の規定を盲目的に守ったりしたことで、強い副作用が出ることがあります。ここで薬の見直しが行われればいいのでしょうが、そうではなく副作用に対してそれを抑える薬が新たに出され、それが効きすぎた場合に今度は逆の作用がある薬がまた新たに出されたとしたら。ふり幅の小さかった病状メーターが、薬が増えるに伴いプラスにマイナスにどんどん大きく振れていったとしたら。メーターが振り切れて行き着くところは「薬漬けによる寝たきり」状態。けれど、患者の家族が受ける説明は「こういう風に進行していく病気だから」というのは珍しくないそうです。

著者の治療方法では、患者ひとりひとりの症状に応じて薬の用量が微調整され、漢方やサプリも使われます。サプリについては本に詳しく説明されているのですが、行動心理症状だけでなく嚥下機能にも効いたりと頼りにできそうです(著者も予防に飲んでるらしいので、私も両親に買ってみてあげようかな・・・)。病識が無く薬を飲みたがらない患者さんでもサプリならということもあるみたいですね。著者のクリニックではいわゆる薬漬けになってしまった患者さんがこの治療法で改善を見せるそうで、「体を動かせるようになった」とか「笑顔が戻ってきた」といった記述を読むと「よかったな~」と私まで嬉しい気持ちになります。

本書ではたくさんの治療エピソードを読むことができます。薬についての詳しい知識は私にはまだありませんが、著者の認知症治療に対する考え方は確かに、治療開始に知っておいて損はない選択肢だなと感じました(本を読み終えて思わず「自分が暮らす地域にコウノメソッド実践医はいるかしら?」とチェックしちゃいました)。認知症に関する本やウェブサイトでこれまでにも「コウノメソッド」という言葉を見ることはたくさんありました。本書ではそれがどういうものかということが少しだけ理解できた気がします。

次はコウノメソッドの生みの親、河野和彦氏の本を読んでみたいと思います(というか先に読むべきだったのかな・・・ま、いっか^^)。
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カテゴリ: 【3】 認知症 

テーマ: 認知症いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2015/04/14 Tue. 01:56    TB: --    CM: --

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