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「認知症の人の看取りをかんがえるフォーラム2015」に行ってきました 

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2月27日に開催された、認知症の人のターミナル医療・ケア研究会主催の市民公開講座「認知症の人の看取りをかんがえるフォーラム2015」に行ってきました。

基調講演とパネルディスカッションの2部構成で、認知症の人の緩和ケア、終末期、看取り等について学んできました。

【基調講演】
終末期には急性型、亜急性型、慢性型の3種類があり、急性型には例えば救急医療を必要とする疾患、亜急性型はがん等、そして慢性型には高齢や認知症等があります。慢性型というのは、(1) 進行性で不可逆、(2) 最善の治療でも好転が期待できず、(3) 近い将来の死が不可避という状態です。

亜急性型のがんでは、終末期医療の期間が6か月と決まっているそうです(その中で前期、中期、後期があるとのこと)。一方慢性型の例えば認知症では終末期医療の期間は決まっていません。それでは、慢性型終末期の定義から考えて、どういった状態を「死期が間近」と解釈すべきなのでしょうか。米国のホスピスでは「自分で歩けなくなる」状態を終末期の始まりとするのだそうです。(ところで、先日記事にしたCourseraの講義では「嚥下障害が始まったら終末期に入ったと考えていい」と学びました。それぞれ同じくらいの時期に発生するのかしら。)その後死の数日前には血圧の低下や意識の混濁、死の数時間前には呼吸の一時的な停止が起こるとのことでした。

このような人生の最終段階に向けて、延命治療に関する希望を前もって考えておくことは非常に重要です。ただ、認知症の場合自身で判断し決断できる段階であれば良いのですが、意思決定が困難な場合には支援や代理決定者が必要で、その代理決定者の裁量もしっかり決めておくことが必要です。ちょっと恐ろしい例ですが実話として、延命措置を希望せずそれを家族にもきっちり表明していたおばあちゃん(認知症患者)が、意思表明できなくなった後に家族の判断で体に大きな負担がかかるような延命措置を施された、というエピソードが紹介されました。どういうことかというと、「おばあちゃんが生きている限り年金が入ってくるから、まだ死んでもらっては困る」ということなのだそうで・・・。しかもこれは珍しいお話ではないのだそうです(こ、こわい)。ワイドショーを観ながら「保険金狙いの殺人って怖い」なんて思うことが昔よくありましたが、これからは「年金狙いの延命って怖い」なんて言葉を聞くような時代になってしまうのかもしれませんね。そんな時代が来ないことを祈るばかりです。ちょっと脱線気味になりましたが、自分の意思が自分で伝えられなくなった時、自分が描いていた人生の最期を迎えられるように準備をしておくことがとても大切だと学びました。愛する家族と最期の話をするのは難しいし悲しいことですが、認知症であってもそうでなくても人は永遠には生きられないわけですし、終末期としっかり向き合うことが必要ですね、という言葉で基調講演は締めくくられました。

【パネルディスカッション】
認知症患者と関わる医師、グループホーム運営者、デイサービス運営者等が「認知症の人の最期をどう支えるか」について討議しました。認知症の人の意思をどうくみ取るか、その家族の意思決定をどう支えるか、看取りを支える専門職に求められるものは何か。どれも難しいテーマでしたが、それぞれの立場からの意見は非常に参考になるものばかりでした。その中でも印象的だったのが「看取りは突然ではない」という言葉でした。これは最後のテーマ「看取りを支える専門職に求められるものは何か」に対するコメントだったのですが、看取りには長い時間をかけて近づいていくので、日ごろから、例えば何気ない会話から本人の意思を引き出スキルが必要ということでした。家族や近い友人とだって、なかなか気持ちを理解できなかったり間違えて解釈してしまったりしたりするのに・・・と考えると、専門職の方々には本当に頭が下がる思いでした。

Courseraでの講座では、「認知症と診断されたら、すぐに本人を交えた緩和ケアの計画が必要だ」と学びました。認知症を告知するかどうか(さらには、告知しても理解してもらえるかどうか)という難しい問題はあると思いますが、本人にとっても介護をする側にとっても、可能な限り先のことを考えて決めておくのがお互いの幸せのためなのかな、と考えながら会場を後にしました。
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カテゴリ: 【3】 認知症 

テーマ: 認知症いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2015/04/03 Fri. 18:18    TB: --    CM: --

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