【自分メモ】

フリーランス翻訳者の読書メモ

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『Still Alice』 



Lisa Genova 著の『Still Alice』(日本語版:『静かなアリス』)を読みました。

50歳で若年性認知症と診断されたアリスの日々を描いた一冊です。

これまで何万回と口にした単語が突然出てこなかったり、慣れ親しんだジョギングルートで急に自宅の場所が分からなくなったり。経験したことのない異変に不安を覚え医者へ行き、数々の検査を受けた結果、診断は若年性認知症。

ストーリーの展開とともに進行するアリスの症状。自分自身の行動に自信が持てなくなっていったり、これからの人生に対して不安を抱いたり、それでも自分が自分でいられるようにと策を練ったり努力したり、自分の子供たちの将来を案じたりといった様子の描写に胸が詰まります。特に、著者自身が神経科学者で多くの認知症患者との対話に基づいてこの本を書いたということで、作中に描写されているアリスの症状は非常にリアル。そんな彼女の行動や心情は、先日記事にした若年性認知症患者マイケルさんが書いていたことにも多く重なるなと感じました。

ページをめくると症状が進行し、またページをめくればまた症状が進行し・・・この先どうなるんだろうという気持ちと、この先を読むのが怖いという気持ちで、読み進めるのに勇気を要した場面がいくつかありました。どうしても涙をこらえきれない場面もありました(家で読んでてよかった)。読み終えた後もしばらくの間、アリスのこと、そして多くの認知症患者さんのことばかり考えていました。もちろん自分のことも。「自分がその立場になったら?」「自分の家族がそうなったら?」と。

これ一冊で認知症患者の思いが全て理解できるなんてことは決してないと思いますが、それでも、認知症と暮らすというのがどういう意味を持つことなのかを教えてくれる一冊だと思います。

6月下旬には日本でも映画『アリスのままで』が公開されますね(注:音の出るサイトです)。アリスとアリスを取り巻く環境がどのように描かれているのか楽しみにしながら6月を待ちたいと思います。
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カテゴリ: 【3】 認知症 

テーマ: 認知症いろいろ - ジャンル: 心と身体

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Posted on 2015/03/29 Sun. 20:41    TB: --    CM: --

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